第20章 9th Night【エドガー・ブライト】※R-18
力の抜けたレイアの身体を仰向けにさせて、エドガーは目隠しを取った。
まぶしさに目を細めた後、徐々に開いたレイアの瞳は
涙が浮かび、熱っぽくエドガーを見つめて返していた。
「……エドガー…」
紅潮した頬と、濡れた唇が、更にエドガーを煽る。
「まったく、なんて顔をしているんですか…」
エドガーが眉根を寄せて苦しげな顔をする。
「黒の軍の迎えが来るまで…抱き続けますよ」
「……え…」
エドガーはレイアの両足を抱え込み、己を蜜壺へ再び沈みこませた。
「はぁぁんっ!!あぁっ…ぁ…っ」
エドガーの額に汗がにじんでいた。
律動が速められるたびに、エドガーの顔から余裕がなくなっていく。
「…レイア…っ……」
「待っ……ぁん…っ……あっ…あぁっ!」
蜜壺の中でエドガー自身の固さと質量が増していくのを感じる。
「……っ…レイア……いきますよ…っ!」
「あぁっ…あっ……あっ……エドガーぁっ……ああぁっ!!!」
肌と肌が激しくぶつかり合い
顔を流れる汗が雫となって空を舞い
二人の身体は青白く光を帯びた。
「あぁっ、あっ………イクぅ……っ…ああぁっ!!!」
レイアの身体が大きくしなり、蜜壺が締まっていく。
その時、エドガーの白濁がレイアの中へと注ぎ込まれていった。
真夜中過ぎ。
半分意識を失いかけているレイアの中心を突きながら
エドガーは過去の記憶を辿っていた。
「……貴方がブライト家の長男だから付き合ってるだけだってなぜ気付かなかったの?」
「お前の力でランスロット様の…いや、ヨナ様でもいい、口利きしてくれないか?幹部になれずともそれなりの地位があれば……」
温和なエドガーに近づく者たちはことごとくエドガーを裏切るセリフを最後に吐き捨てていった。
信じるたび、頼るたびに裏切られ続けた結果、エドガーは温和な「仮面」をかぶり続けることを決めた。
誰にも本心を見せないで。
誰にも心を許さずに。
ただ忠誠を誓った者へこの身をささげる。
ただ自分の任務のためだけにこの身をささげる。
(他人という犠牲に何の感情もはさまない)
目の前のレイアを見下ろし、エドガーは言い聞かせるように心の中で呟いた。