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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第18章 8th Night【カイル・アッシュ】※R-18




「俺は女抱くより飲みてーからよ、とりあえず俺担当の日は酒だけ用意しとけよアリスー」


カイルが一番最初に言っていた言葉だ。



(でもあの時は赤の軍は月小屋の参加に消極的だったけど)



今は方針を変えている。


赤の軍の幹部は全員、アリスの力を得ること。

(カイルもきっと……お酒飲んで終わりってつもりはないんだろうな…)



「…そういえば今日はあの軍医だったな」


月小屋に向かう馬車の中。

今日はシリウスが非番だったため送るために同乗してくれていた。



「何で俺が行っちゃダメなんだよ!」

「お前、今日仕事あんだろ」


送ろうとするフェンリルの首根っこを捕まえて、レイがひきずっていってた姿を思い出すと思わず笑いがこみ上げる。



「……どうした?何だか、楽しそうだな」


「えっ?…あ、さっきのフェンリル思い出したら笑えて…」


「そうか」


シリウスは優しく微笑んだ。


「……赤の軍に居た時は、ヨナがとても良くしてくれていたんだけど、他の幹部の方とはあまり接点がなくて…」


「へぇ、あのブラコン野郎がアンタに、ね…」


シリウスは少し驚いたような反応をした。


「でも黒の軍のみんなは本当に家族みたいで…毎日楽しく過ごせています」


「そりゃあ良かった。少しでもお嬢ちゃんの気が紛れればこちらとしても嬉しい限りだ」



最初は
抱かれた相手に囲まれて過ごすことに気まずさと抵抗を感じていたが

いざ生活してみると
黒の幹部たちは皆本当に自分のことを大切な家族のように接してくれている…
レイアはそう感じていた。



「あの…今日はカイルなんですが…本当にお酒持っていかなくて大丈夫でしょうか」


「ああ、心配することない。飲みたきゃ自分で持ってくるだろ」


「…それもそうですね」


ふとけだるそうなカイルの顔が浮かぶ。



「あいつは確かブランや、同居人のオリヴァーとも仲がいい。悪いようにはしないだろう」


シリウスはレイアの頭をぽん、と撫でた。


シリウスの手は大きく温かい。

「ありがとう、シリウスさん」


「……あぁ」



上目づかいに微笑みながら礼を告げたレイアに

一瞬目を奪われ胸の鼓動が騒いだのを


シリウスは必死に隠そうと窓の外に視線を投げた。



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