第7章 頂上戦争
強敵たちを退けながら、ルフィ達は公開処刑が行われる広場まで辿り着いた。
「来たぞ~~~!!エース~~~!!」
「行け麦わらァ!!」
ルフィの声にマルコが叫ぶ。リラはマルコと戦いながら、ルフィがエースの元へたどり着いてよかった、と心の隅で思った。
「私、海兵失格だわ」
「何でだよい」
「エースが助かればいいと……そう思ってしまったから」
そう言うと、マルコはニヤッと笑った。
「エースの友達か?」
「そう……かもね」
「煮え切らねェ返事だな」
「悪かったわね」
戦っている敵同士なのに、リラはマルコのことを嫌いにはなれなかった。
「鍵あるんだ待ってろ!!」
「ルフィ、お前!!」
ルフィはいつの間に鍵を手に入れていたのか。
そう思ったけれど、今はそれどころじゃない。
「待て!私が逃がすと思うなァ!!」
センゴクが能力を発動させた。みるみるうちにセンゴクの体が巨大化していく。
「何だありゃあ」
「“ヒトヒトの実モデル大仏”。衝撃波放てちゃうくらいだから、避難したほうがいいかもね」
しれっとそう言うと、マルコは「早くそれを言えよい!」と慌てた様子で処刑台のそばを離れた。
「リラ!早く行くぞ!」
「ん、ちょい待ち」
スズシロに手首を掴まれて連行されそうになるが、そこに何とか止まる。
──死ぬなよ。
「私の手で処刑する!!」
センゴクの拳が振り下ろされ、処刑台もろとも粉々に砕け爆発した──はずだった。
巻き上がる爆炎の中に、炎のトンネルが見えるまでは。