第2章 CHAPTER.0
調査部員『──ノーデンス本部、応答願います。
デルタ調査坑5.23.18付近より第1真竜アイオトの痕跡が発見されました。
これより本作戦はオペレーションIODと改め目標物の回収に全調査員を投入します。
繰り返します──』
台本を読む様にまた繰り返される声が、とある部屋に響いていた。
その部屋では大きなディスプレイを見る影が3つ。
ディスプレイには崩れた瓦礫と、血のように赤い花が地表を埋め尽くしている光景が映されていた。
???「フヒヒヒ・・・。
ようやくビンゴか」
待ちくたびれたと言わんばかりに、テーブルの上に居た影が呟く。
その声はどこか悪巧みをしている少年少女のようなそれだ。
???「当たらなきゃ困るわよ。
今回の調査で子会社3つもツブしたのよ?」
テーブルの手前に居た影が愚痴のように、テーブルの上に居る影にオネエ口調で言葉を返した。
???「・・・・・・ひとつめのキィの目処は立ったわ」
そんな2つの影の一番後ろ・・・どこか楽しそうな、それでいて待ち侘びているかのような声で3つ目の影が言った。
???「さ〜て、ボス。
我らがノーデンスの次の手は?」
???「んー。
手を打つには戦力が足りないんだよねー☆」
???「フヒヒヒ・・・。
わかってるよ、エサならもう蒔いてある。
そのためにこんな島国まで来たんだ」
???「ん、アリガト☆」
感謝の意を込めているのかいないのか、軽いおつかいでもお願いしていたかのように3つ目の影が返す。