第2章 CHAPTER.0
ヨリトモ「ご苦労だったな」
数十分後。
要救助者の収容も落ち着き、広場ではヨリトモとユウマが隊員のような兵士っぽい人達と集まっていた。
私達は私達で、だいぶマシになってそれを眺めていた。
ヨリトモが隊員に「帝竜検体を回収し、撤収する」とか「2班は救護活動が完了次第、帰投しろ」とか言ってそれに対して兵士が「ハッ!」と返していると、ユウマが私達の方へ近寄って来た。
焦げ茶色の短髪にオリーブ色の目。
どこかクールだけど幼げな感じが・・・しないでもない。
ユウマ「君たちのおかげで、楽をさせてもらいました。どうもありがとう」
シオン「あー・・・お役に立てたなら何よりで」
それだけ言うと、ユウマは「では」と言って立ち去って行った。
その一方で「見たところ一般人だが・・・それに、あの娘──」とヨリトモが零していたのが聞こえたような気がするけど・・・なんだったんだろう。
そのまた数分後。
今度は広場にナガミミ達がやって来た。
ナガミミ「はぁ・・・ありゃ完璧にマークされたな」
ジュリエッタ「予定より早いけど、仕方ないわね。
いつかはバレることだもの」
アリー「まーまー☆
そんなことよりシオン、初めての実戦はどうだった?」
シオン「・・・なんとか、生きてるって感じ・・・かな」
アリー「うんうん☆
生きてるだけでマルモーケだよ。
みんな無事で良かったね!」
ナガミミ「ったく・・・マジで生きてるのは奇跡だぞ。
長生きしたけりゃ少しはオレ様の言うことも聞けっつの」
シオン「あー・・・」
アリー「だけど、これで決まりだね!
初めての実戦でここまで戦えるなんて・・・。ゼッタイ、この街にいると思ったんだ、竜を狩る者が!」
ジュリエッタ「はいはい、そうみたいね。
アンタみたいな可愛コちゃんが狩る者なんて信じがたいけどね〜」
・・・なんだか、ホーム感のある人達だな。
改めて生きてる事に安心してると、そこへミオがやって来た。