第4章 エルヴィン団長とリヴァイ兵士長
「そうですか……。リヴァイさんにはお世話になってしまったので、何かお礼をしないといけないですね。」
「そうだね、それはいい考えだ。あ、一つ聞き忘れていた。」
「なんですか?」
「君は、彼らにどんな罰を受けてほしい?」
え……?
アイリーンは一瞬、ハンジの言葉を聞き間違えたのかと思った。
だが、考えてみればそれは妥当な質問だった。
どんな罰を望もうが、それは被害者の権利の1つだと思う。
アイリーンは迷った。
罰を受けるべきだとは思うが、その内容に対しては考えていなかった。
「そう、ですね……。」
「迷うよね、そうだよね。これは幹部の皆も悩んでいるんだ。何せ調査兵団はただでさえ人手が足りない。だから退団はさせたくない。だからといって罰を与えないわけにもいかない。ってね。だから、被害者の子達から希望があるなら聞こうってことになったんだ。」
ハンジの話は理解できた。
幹部の人達が悩むのも、よくわかる。
一ヶ月後には璧外調査も控えている。ここで団員を減らすのは利口な選択ではない。
そんな選択を、幹部がするはずもない。
アイリーンはハンジの話を聞いた後、悩んで下を向いていた顔を、ハンジへと向けた。
その顔は、笑っていた。
「そうですね。では………でいかがでしょうか?」
「……ははは! それはいい! 調査兵団としても願ったりかなったりだね! よし、それでいこう!」
うんうんと頷くハンジに、アイリーンはどこかスッキリとした表情で、一緒に頷いた。
「さてと。」
ハンジはアイリーンの話を纏めた資料を片手に、椅子から立ち上がる。
アイリーンもそれに釣られて立ち上がった。
「僕はそろそろ会議に行かなくちゃ。このことを報告してくるよ。」
「わかりました。仕事はモブリットさんと一緒に進めておきます。」
「うん。よろしくね。」
ハンジと共に部屋を出て、会議室へと向かうハンジに敬礼をして見送る。
今からハンジの向かう先には、きっとリヴァイもいる。
一緒に会議室へと行きたい気持ちが沸き上がったが、ぐっと拳を握って堪えると、そのまま隣の研究室の扉を開いた。