第2章 親睦を深めよう作戦
アイリーンは直ぐにリヴァイの目的がわかった。
何か、というより誰かを探すリヴァイにアイリーンはゆっくりと声をかける。
「リヴァイ兵士長。ハンジさんをお探しでしょうか?」
「あぁ。ここにはいないんだな。」
やっぱり。正解だ。
ここはハンジさんの研究室。
研究に没頭するあまり、片付けも録に行われないこの部屋に、潔癖症で有名なリヴァイが来る理由なんて一つしかないのだ。
「ハンジさんは今お風呂にいらっしゃいます。つい数分前まではこちらに居られましたが……。」
「……ハンジが、風呂に行ってるのか?」
「はい。」
漸くアイリーンを見たリヴァイの顔は少しだけ驚きの色を示している。
それもそうだろう。
よくリヴァイの傍にハンジが駆け寄ると、だいたい風呂に入れと言われている。
アイリーンだけでなく、調査兵団の兵士なら一度は目にしたことのある光景だ。
何度もそのやり取りを行っているにも関わらず、ハンジがお風呂に入る回数は本当に少ない。
身形よりも研究。
これがハンジのモットーなのではないかと思う程だ。
「お前が引っ張って行ったのか。」
「いえ。ご自身で向かっていただくように、説得しました。」
「……ほう。」
少しだけ誇らしげに語るアイリーンに、リヴァイはふっと口角を上げた。
「なかなかだな。あのクソ眼鏡を操れたか。」
「操るだなんて。モブリットさんと考え抜いた作戦が功を奏しただけです。」
「作戦か。やはりあのクソ眼鏡は迷惑を掛けているようだな。」