• テキストサイズ

affection【 気象系短編小説 】

第1章 # affection


~ 翔side ~

『 好きだよ 』とか 、『 愛してる 』とか ...

付き合ってた頃にはたくさん言ってたけど 、結婚してからはなかなか言えなくなったな 。

そんなこと 、言わなくてもわかってるし 、伝わってる 。

ボーッとそんなことをベッドの上で考えていた 。

〇〇「 翔 、なに考えてるの ? 」

優しい笑みを浮かべた〇〇が 、寝室に入り 、俺の隣に並ぶと そっと手を繋ぐ 。

昔の事を思い出していた 、なんて 照れくさくて言えないよ 。

寒さが身に染みる季節になったけど 、〇〇の手から伝わるその温もりが くだらないことを考えていた俺の胸を暖める 。

「 何でもないよ 」

そう言って 、〇〇の頭を優しく包み 、俺の身体に寄せる 。

襟元に感じる 〇〇の温もり 。

ずっと こんな幸せが続けばいい ...

モノクロだった思い出も 、〇〇の温もりで 鮮やかに色付いていった 。

ー そんなある日

「 え 、転勤 ? 」

部長から突然告げられた辞令 。
遠い場所への転勤だった 。

帰り道 、〇〇になんて言おうか 、着いてきてくれるのか 、不安だった 。

憂鬱な気持ちのまま 、玄関に着いてしまう 。

「 ただいま 」
〇〇「 おかえりなさい 」

いつも通りの笑顔で、〇〇が手を拭きながら玄関に来てくれた 。

「 〇〇 ... 、話がある 」

〇〇は 、不思議そうな顔をしながら 、リビングへ着いてきた 。

「 悪い 、転勤になった 。九州だって 」
〇〇「 転勤 ... ? 」
「 お前も仕事してるし 、俺 1人でも大丈夫だよ ... ? 」
〇〇「 ん ... 、着いて行きたいけど ... 」

大丈夫 、〇〇がいなくても 、頑張っていける 。

そう 思っていた 。

残り 、1ヶ月 。
/ 41ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp