第8章 不安
その後サスケとソラは、いつも様に話した。
アカデミーの話、最近父さんと兄さんの仲が悪い話、兄さんの、「また今度」が多くなった話。そして、兄さんが変だという話。
(兄さんがおかしいこと、気づいてたの1人じゃなかった。兄さんはどうしたんだろう…。)
暗い顔をしていると、サスケは顔を覗き込んで、良い話があるよと言ってきた。
「俺!豪火球の術、マスターしたんだ!そしたら父さんがね!さすが俺の子だって!」
『え!また差ができちゃった!もう!しかも、父さんに言われたの!?ずるい!』
「まあね」と鼻高々に言うサスケに、笑いかける。
イタチの事で悩んでいたのに、それもすぐに吹っ飛んでしまった。
こんな風に、毎回サスケに助けられるのだ。
(サスケ、ありがとう。)
心の中で、礼を言った。