第8章 不安
「そういえば、これ…」
そう言って、サスケは首元からあるものを見せる。
サスケの首には、ソラがあの事件の日、手渡してくれるはずだったペンダントが掛かっていた。
なんだか照れくさくて、今まで付けてこなかったが、今日こそ礼を言おうと持ってきたのだ。
「ソラ…、このペンダント。ありがとう。ずっと大切にするよ。そして、ソラを守るって、ペンダントに誓う。」
『貰ってくれたのね…。よかった。それはね、私とサスケと兄さんの繋がりの証。これから何があっても、私達は繋がっているの。』
先ほど、傷の事で悩んでいた時とは全然違う笑顔のソラに、なぜだか照れくさい気持ちになった。
ソラの笑顔は、なんていうか、ふわりとしていて、こちらもつられて笑顔になるような、そんな笑顔。
(…俺、ソラの笑顔が好きだな。)
サスケはペンダントを握りしめた。
ソラとの繋がりを感じながら。