第8章 不安
一方病院では
影分身を送った後、ソラは溜息をついた。
悩み事は、"背中の傷痕" である。
経過確認をしに来た看護師に
「ごめんね、この傷痕消えなくて。目のようで気味悪いわよね。」
といわれたのだ。
確かにずっと思っていたのだが、他人に見られて同じことを言われると思っていなかったので、相当傷ついた。
鏡を使い、背中を見るたびに、泣きそうな気持ちになる。
(この傷痕、背中に目があって、泣いているみたい。さっきの人の言った通りよ。気味が悪い。)
確かにこれは、サスケを守った証だけれど、どうしても気持ちが悪く、コンプレックスだった。
(この傷、もう誰にも見られたくない。)
そう思った瞬間に病室のドアが開いた。
最悪のタイミングで。