第6章 守りたい人
しばらくの会話の末、イタチが忍者を倒した。
圧勝だった。
イタチは大切な者を守る力がある。
そして、勇気もある。
「兄さんは…強いや。」
(俺は兄さんのように、精神も身体も強くならなきゃだめだ。もっと。)
改めて思った。
その時、抱き抱えていたソラの体が、急に重たくなった。
「…ソラ?…っソラ!!!!!」
名前を呼んでも返事がない。
ソラを支える自分の手に、血がべっとり付いており、動揺を隠せなかった。
ソラの背中からはどんどん血が溢れてくる。
体温も低くなっていく。
「兄さん!どうしよう!ソラが!」
「っ…。病院へはこぶぞ。」
ソラが死ぬかもしれない。
不吉な事が頭をよぎったが、今は振り払う。
「急げサスケ!」
イタチに声をかけられて、コクンと頷く。
2人で、ソラを病院へはこんだ。