第6章 守りたい人
病院へ行くと、ソラはすぐに手術室へ運ばれた。
サスケは、ソラの真っ青な顔を見つめることしかできない。
…あの時も、ただ吠える事しかできなかった。
(俺もっと力があれば、ソラをこんな目に遭わせることなんてなかったのに。)
大切な人を失うかもしれないという恐怖に、体が震えた。
「サスケ、ソラは大丈夫だ」
そう言って、イタチは震えるサスケの手を握りしめた。
ーーーしばらくして、どうしてイタチが来れたかを尋ねると
イタチが火影様と話をしている時に
"うちはの男の子と女の子が 他里の忍者に絡まれている"
という情報が火影の元に届いたらしい。
まさかと思い、すぐに駆けつけてくれたそうだ。
「…兄さん。俺の修行、付き合ってくれよ。ソラに守られるんじゃなくて、守りたいんだ。」
「そうだな…。俺も数日は任務もないから、一緒に修行しよう。」
(ソラが起きたら、今度は俺が守ってあげれられるように…。)
「ソラは大丈夫。」と、サスケは自分に言い聞かせ、手術室の方向を眺めた。