第1章 始まり
「あのガキ…」
仮面の男が、ソラ向かって手裏剣を投げた。
しかしそれをハルが手裏剣で弾く。
「あの子を追わせはしない!手も出させない!私だって忍者!目的は私でしょ?私をなめないで!」
「まあ、殺しはしませんから。無駄な抵抗はしないほうが良いですよ。」
「黙って捕まる奴なんて、いやしないわ!あなたをここで仕留める!」
ハルが戦い始めたのか、大きな衝撃波、そして風を感じる。
しかしそれは、いつのまにか降り始めた雨により、段々とかき消されていく。
(母さん…。ごめんなさい、ごめんなさい…。)
ソラは泣きながら、必死で集落へ走った。
母との約束を守る為に。
父のいる、うちはの集落へ。