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大切【NARUTO】

第34章 デートをしよう





「名前?くくっ…歌神リクだよ!
さあ言ってやったぞ!そいつのところに連れて行け!
こいつらの命が惜しいならな!」


その言葉に、俺は息をすることを忘れてしまった。

あいつらの狙いはリク。

何故なのか、理由はわからない。
けれど、俺からリクを奪おうとする奴は、決して許さない。

俺は一気に相手の背後に回り、先ずは1人の後頭部を思い切り蹴り飛ばし、母親の救出をした。


「……!ありがうございます!あの、子供達を………!!」


「分かっている。ここにいろ。」


母親を安全なところに避難させ、すぐ先の場所へ戻る。
リクは相変わらず無表情で、しかし腕と脚を構えていることから、論破することはやめたのだろう。

しかし、今日は何故か昔の事が頭によぎる。
クナイを向けられて怯えている兄妹は、過去に俺とソラが襲われた時の状況と激しく似ているのだ。


(………チィ。思い出すな。今はそれじゃねぇ。)


あの時のことを思い出すと、俺たちを救ってくれた奴の顔がチラつく。



優しかった…優しいふりをしていた…あいつが。



そしてまた、こいつらは俺からリクを奪おうとする。

こいつらは、あいつと同じだ。
…許さない。

大きな舌打ちをし、俺はリクの側へと跳び、着地した。


『サスケ…!なんで出てきたの!?
あの子達の救出が第1なのに!』


「黙れ。」


『………!!』


頼むから黙っていてくれ。
俺は…お前だけは、決して失いたくないんだ。

その空色が、紅く染まるのが怖いんだ。

目を見開き俺を見つめるリクを無視して音忍へ手裏剣を投げた。

それを兄妹の首に当てていたクナイで、音忍が弾き返す。

そして、我に帰ったリクがその瞬間に一気に2人を救出した。


「…ってめえら!!ぶっ殺してやる!」


囮を全て奪われた音忍は怒りを露わにし、一気に距離を詰めてきた。


「……それはこっちのセリフだ。」


俺からリクを一瞬でも奪おうとした罪だ。
お前ら2人共、牢で反省してろ。

左手に多量の雷遁チャクラを集め、俺はそいつらに向かって全力の突きを放つ。


「千鳥!!!!!」


大きな音とともに、辺り一帯は目がくらむほどの青い光に照らされた。






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