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大切【NARUTO】

第31章 中忍試験・力





予選第二回戦。




「まさかリクちゃんと当たるとはね…。」


そういったカブトは、やはり何処か不気味に感じた。
強いて言うなら…あの大蛇丸に似た感じだ。


『…私、やっぱりあなたが嫌いです。』


「ハハ、こりゃ完全に嫌われちゃったってわけだ。」


『そうです。貴方の気配が嫌いです。
一瞬で片付けます…勝たせてもらいます!』


意気込みを語ると、審判のハヤテの合図で試合が始まった。

体術は…試験前のカブトの身のこなしからするに、やめとくべきだと思う。
普通に仕掛けたとしても、きっと避けられてしまうから。

ならばやはり、忍術で隙を作り、体術に持ち込んでトドメという流れがベストだろう。

まずは影分身を出し、互いに別の印を組んだ。


『手裏剣影分身の術!』


『風遁・烈風掌!』


1つの手裏剣を一気に100まで増やす。
それを風の力で威力を付け足す。

逃げ場がないと思う程の量の手裏剣を、カブトはクナイで叩き落とし、自身の身を守る。


「やるね、リクちゃん…。でも…!」


『でも、なんでしょう。降参してください。』


手裏剣が止むと同時に瞬身でカブトの背後に回り、首元にクナイを当てた。


「…でも、甘いよ。」


そういったカブトがこちらを振り返りニヤリと笑う。
そして振り返りざまに躊躇なくクナイをこちらの首に突き刺そうとした。


(嘘でしょ…!? 避けれない…!)


一瞬の敗北の文字が頭に過る。
しかし、先ほどサスケと約束したのだ。


「勝つ」と。


絶対に、負けられない。







(………写輪眼!!)


咄嗟に出してしまった写輪眼。
それでカブトの眼を捉え、幻術にはめる。

あまり使うなとカカシに言われていたのに、またしても約束を破った。

まあ、他の人に見られたら大変だと言われていたけれど、この角度なら大勢には見られない…筈だ。


「リクちゃん…その眼…は…!」


カブトは最後まで言葉を口にすることができず、幻術により気を失った。

それをハヤテが確認し、コールをする。


「第二回戦勝者、歌神リク!」


(よかった。さっきのは本当に危なかった。)


一息ついて二階を見上げると、サクラとナルトが大きく手を振っていた。





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