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大切【NARUTO】

第29章 中忍試験・死の森





私の歌は、大切なものを失う歌。

何故かそう認識している。

だから、自ら歌を封印していた。
けれど今、二人を守れるならば、私は歌う。
命だって要らない。

試験開始前の嫌な予感は、こいつのせいなのは確かなのだ。
だから、できるだけみんなをコイツから離したい。


『逃げて二人とも!!!!』


大声で二人に叫び、奴に仕掛けに行った。

二人に見えない角度で、眼には写輪眼を宿す。


『火遁・豪火球の術!』


ありったけのチャクラを練り、いつもの数倍の大きさの火球を放った。


『サスケ!!早く逃げて!!』


「…嫌だ!リクも一緒に…!」


『…はやく!!』


サスケに怒鳴りつけた。
そして私の台詞に、サスケは眼を見開き固まった。
同時に、私も。

デジャブ……?


(…このやり取り、何処かで……?)


ズキンと頭が痛み、気が緩んだ。

この数秒が、戦闘においての命取りになると分かっていたはずなのに。


「捕食者の前では、気を緩めちゃダメだって言ったでしょ?」


背筋に冷や汗が流れ、背後を振り替える。
すると首を掴まれた。


『ぐ…っ…!!』


「歌神さん!!!!」


気が遠くなる。
けど、気を失う事は絶対にそれはダメだ。

彼らを守れなくなる。
私がここにいる意味がなくなってしまう。



紅色の眼で、不気味な奴の顔をキッと睨みつける。



なんだか、いつもの写輪眼とは違う気がする。
いつもより強い力を、この眼に感じた。



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