第28章 中忍試験・覚悟
音隠れの忍者達と一悶着していると、黒板のある方に煙が舞う。
「静かにしやがれ、どぐされヤローども!」
そこから出てきたのは、森乃イビキ率いる試験監督達だった。
とうとう、一次試験が始まるのだが、試験内容はペーパーテストだという。
渡された番号の場所に座れという事は、多分、班員はバラバラだ。
『ペーパーテストか。案外余裕そうね、中忍試験ってのも。』
「ペッ……ペーパーテストォォ!!」
ナルトとリクの正反対な反応で第七班はハッとする。
ナルトは……全ての成績において、アカデミーではドベだ。
同じように廊下に立たされていたリクとナルトだが、リクはどのテストでも満点。
それに比べてナルトは…言わずもがな。
……非常に、やばい。
とりあえず、与えられた番号へ座ったが、見事に班員バラバラで。
リクから見てサスケはすぐ斜め後ろ、サクラは三列ほど前で、さらに前の方に座るのがナルト。
(あ…ナルトくんの隣、ヒナタじゃん。)
とりあえず、ナルトの近くがヒナタなら、ナントカなるでしょ。
…なんて言う根拠のない自信を持って小さく溜息を吐く。
「あのウスラトンカチ…大丈夫か?」
『いや、大丈夫とは思わないけど…。ナルトくんは意外性No. 1だからね、何とかなるよ。』
後ろから声をかけてきたサスケに返事をする。
しかしこれもまた、根拠などなくて。
サスケと顔を合わせ、大きく息をついた。