• テキストサイズ

大切【NARUTO】

第28章 中忍試験・覚悟





「何ふいてんのよ!アンタ!」


サクラがナルトを締める。
その様子を笑って見ていると、誰かがここに走ってくる気配がした。

振り返ると、三人の忍がカブトを襲う。

一人は宙を舞い、クナイを投げる。
そして、カブトがそれを回避したところを、もう一人が攻撃を仕掛けてきた。

大した動きではない。見切れる。

…一瞬、そう思ったのは傲りだ。

仕掛けてきた忍者二人の攻撃に、リクは眉をひそめた。


『……なに、いまの。』


カブトは、二人目の攻撃を回避したはずだった。
完全に見切っていた。

なのにカブトのメガネが割れ、さらに膝をつき嘔吐する。


「カブトの兄ちゃん!」


「大丈夫!?」


ナルトとサクラが、いち早くカブトに気をかける。
「大丈夫」というカブトの姿から、リクは今の攻撃になんの仕掛けがあったのかを分析していた。


「なーんだ…たいした事ないんだぁ。何回も受験してるベテランのくせに…。」


そう話すのは、カブトを嘔吐させた顔面包帯男。


「あんたの札に書いときな、音隠れ三名中忍確実ってな!」


そして、はじめにクナイを投げてきた男。


『…っていうかさ、服の趣味悪すぎでしょ…。死死死って…。』


それは、はじめにクナイを投げた男を指すのだが、何故かギロリと睨まれた。


(別に睨まれても怖くない。…てかなんで睨まれてるの、なんかした?)


…少なくとも、このカブトとかいう人よりは普通だ。

よく分からないので、とりあえず睨み返していると、ヒナタにツンツンと腕に合図を送られる。

なにが言いたいのだろうかと、ヒナタに耳を貸すと、小さな声で用件を伝えられた。


「リクちゃん、心の声でてるよ…。」


『あ、ごめん、つい…。』




ヒナタに注意されて初めて、『服の趣味が悪い』と言っていた事に気が付いた。

頭を掻いて笑いでごまかそうとしたけれど、そんな事は許してくれない服の趣味悪男からは、大きな舌打ちを頂いてしまった。






/ 572ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp