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大切【NARUTO】

第27章 中忍試験・開幕





リーとサスケの戦いに、リクは驚く。


(サスケが、押されてる…!)


リーのスピードが、異常だ。
サスケもかなり速いはずなのに、更にそれを上回る。

サスケが一発蹴りを喰らっただけで倒れる。
ガードすら、追いつかないほどのスピードの差があるのだ。

まるで一方的な試合だ。


「サスケくん!…ガードしたはずなのに!」


サクラは隣で心配そうに見ている。
リクは参加したい気持ちをぐっとこらえ、二人を見ていた。

カカシにあまり使うなと言われたので、皆にばれないように写輪眼を使う。


そして、分かったことが一つ…。



(この人…なんて凄いの。)


リーの凄さに驚いていると、サスケの眼に変化が起きた。


『…いつのまに写輪眼を。』


さすがはうちは一族。
まだ二つ巴だが、その眼は紛れもなく写輪眼だった。
それで、忍術か幻術かを見破ろうとしているのだろう。

でも、違うのだ。
リクには見えた、彼の凄さ。


『…サスケ、リーさんのそれは、体術よ。』


リクが呟いた瞬間、サスケは下から蹴り上げられた。
影舞葉で、サスケを追い詰めたリー。

リーが何か術を仕掛けようとしたところで、彼の包帯が誰かによって風車で壁に留められた。

そのままリーは攻撃をやめ、受身を取らないサスケをサクラがキャッチした。


(サスケが動揺してる。)


こんな様子のサスケを見るのは、久しぶりだ。
そして、そこまで追い詰めたリーを止めた者もまた、凄い。

一体何者かと、風車が飛んできた方を振り向く。




…衝撃すぎて、開いた口が塞がらない。





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