第27章 中忍試験・開幕
「君と闘いたい!あの天才忍者と謳われた一族の末裔に…僕の技が何処まで通用するのか試したい!…それに。」
リーはサクラの方を向き、ウインクをする。
サクラにいいところを見せたい…らしい。
けれど、サクラはそれを拒絶していて。
「イヤー!あの下まつ毛がイヤー!髪型も嫌…眉毛もゲジゲジ…。」
「君は天使だ!」
「ぎゃーー!!!あんた!変なもん投げてんじゃないわよ!」
サクラが全力でリーの飛ばしたハートを避ける。
『そこまで嫌がらなくても…。』
あははと苦笑いすると、サクラに睨まれた。
そんな茶番はよそに、サスケはリーを睨む。
「"うちは"の名を知ってて挑んでくるなんてな、はっきり言って無知な輩だな、お前…。この名がどんなもんか、思い知るかゲジ眉。」
「是非!」
リーが構える。
しかし、ナルトが横から入った。
「ゲジマユは俺がやるってばよ。五分で片付く。」
「僕が戦いたいのはうちはです。」
「どいつもこいつも、サスケサスケってうるせーってばよ!」
ナルトが挑むが、五分どころか数秒で片付けられた。
気を失っているようだが、特に重症ってわけではなさそうで安心した。
『わー、本当に凄いのね、リーさんって!私とも戦ってくれませんか?』
「僕が戦いたいのは、うちはです!」
やはりうちはのブランドは強いらしく、取り合ってくれなかった。
「宣言します、君達は絶対僕にかないません。何故なら、今僕は木の葉の下忍で一番強いですからね!」
サスケがニヤリと笑う。
どうやらスイッチが入ったようだ。
「面白い、やってやる。」
『えー!ずるいよサスケ!私だって戦ってみたいわ!』
「勝負を受けたのは俺だ。」
ジトッとサスケを睨むと、頭をぽんぽんとされた。
『……我慢する。
まったく…どいつもこいつも、サスケサスケってうるせーってばよ。』
ナルトの真似をしてみるものの、サスケに頭を撫でられただけで諦める私は、やはり安い女だと思う。
そんな私の様子を見たサスケは、フッと笑い「5分で終わる」と言い、リーと闘い始めた。