第26章 親友
「ごめんね、リクちゃん…。待った?」
『全然!まだ約束の時間5分前だよ?』
「じゃあ行こうか」と、ヒナタと向かう先はもちろん団子屋。
「あら、ヒナタちゃんとリクちゃん。久しぶりね、今日はどうする?」
『おばさん、久しぶりです!んー、じゃあ、いつも通りで!』
「はいよ、ちょっと待っててね。」
アカデミーの頃から、ヒナタに暇があれば通い続けている団子屋さん。
もう、店主のおばさんとは仲良しだ。
運ばれてきたものは、いつも通り…。
2人分のぜんざいと、山の様に積まれたみたらし団子。
「ぜんざい、おかわりの時は言いなさいね?すぐ作るから。」
「はい、ありがとうございます。」
ヒナタと礼をし、早速団子を頬張る。
そして他の客はぎょっとして、私たちを見るのだ。
驚くのも無理はない。
まだ13歳ほどの私たちの胃袋に、どんどんと団子達が吸い込まれていくのだから。
『ヒナタって、相変わらずよく食べるね。』
「そういうリクちゃんだって…。みたらし団子、私より食べてるじゃない。」
『うん、それは認める。でも私達、忍者やってなかったら、今頃太っちゃってるわね。』
冗談言って、笑いあう。
そしてもう、この客からの視線にもなれたものだ。