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大切【NARUTO】

第25章 波の国・想い





タズナたちが見えなくなる程の距離を歩いたところでため息をつく。



…あの日に気付いたサスケへの気持ちは、寝ても覚めても消える事はなかった。



けど、こういう時のポーカーフェイスという奴は上手い方だ。
何事もなかったかのように、サスケとは会話できている。



が、内面はごっちゃごちゃだ。



彼が好き、でも私は身代わり。


(…気持ちの整理、ちゃんとしなきゃ。)


そう思い、俯いた時。
目の前で風が巻き起こった。

何事かと顔を上げると、よく知る二人組。
橋で死闘を繰り広げた相手だ。


「みなさん、お久しぶりですね。」


『は、白!!それに再不斬さんまで!』


「今日帰られると聞いて…。
あの時は本当にありがとうございました。
リクさんが居なければ、僕たちは…。」


『良いの!それを言うなら私こそ、白のおかげで今生きてるから…。ありがとう!』


まさかもう一度会えるとは。
お礼を直接言えてよかった。


「再不斬…まさかお前まで来るとはな。…首斬り包丁はどうした。」


「白がどうしてもって言うから、来てやったまでだ。
…あれは、適当に墓作って刺してきた。
俺たちはこのガキが居なきゃ、今頃あの世だったからな。」


カカシの問いに答えた再不斬に吹き出しそうになる。

適当に墓って…。


「おいガキ…。何がおかしい。」


『いや、別に。再不斬さん、丸くなったなって。』


「ああ?なんか文句あるのか。」


『いえ、ないです。』


殺気をこんなところで使われても困る。

白の大切さに気付いた分、丸くなったなってところは間違えてないだろうけれど。

笑うのを必死にこらえていると、再不斬の舌打ちが聞こえた。





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