第24章 波の国・死闘
白は疲労困憊の様子であったが、どこか安心した表情を見せていた。
「とりあえず、大丈夫ですが…。病院へ運んだほうがいいです。」
「分かった。」
カカシが返事し、リクを背負う。
本当ならば俺が変わりたい。
しかし、まだ一人でまともに歩く事もできない。
だから大人しく、サクラの肩を借りた。
「…お前らはどうする。」
「僕たちは…再不斬さんが元に戻るまで、どこかに身を隠します。
暫くはこの国にいると思います。」
サスケの問いに答えた白は、再不斬を抱え、消えた。
初めて会った、あの時のように。
「さ、俺たちも行くぞ。ナルト、タズナさんを呼んできてくれ。」
「分かったってばよ!」
長い時間がかかった。
家に帰ることも出来ただろうに、タズナはずっと橋にいた。
いるからって、何か出来るわけでもなかったが、恐らく今回の件に責任を感じていたのだろう。
「…リクは無事なのか?」
「はい、あの白とかいう子のお陰です。」
「それは…超良かったわい。」
第七班とタズナは、波の国にある唯一の病院へと、足を進めた。