第24章 波の国・死闘
……俺は、死んだのか。
……俺は、俺は…!?
サクラの泣き声が聞こえ、ゆっくりと目を開く。
「…サクラ、重いぞ…。」
…生きていた。
フルフルと体を震わせ、泣いているサクラは感極まったのか、抱きついてきた。
「サスケくん!!!!」
「サクラ、いてーよ…。」
「あ、ごめん…。」
体を起こすが、サクラが「動くな」と止める。
しかしそれに構わず、サスケはゆっくり立ち上がった。
「…それより、ナルトとリクは…。お面のヤローはどうした。」
サクラの様子が、一気に変わる。
真っ青な、顔。
「…歌神さんが………。」
「リクに…、何かあったのか。」
サクラはまた涙を流し、後方を指差す。
振り返るとそこには、ナルト、カカシ、再不斬、白が円になっていた。
そして、その中心。
この距離でもわかるほどの、血だまり。
「まさか…。」
恐ろしい仮説が、サスケの頭に立つ。
サクラに確認するが、答えない。
…あの中心の血は、リクのものだ。
ゾッとする。
ソラを失ったあの日が蘇る。
「……サクラ、俺を連れて行ってくれ。」
「…うん。」
先程まで仮死状態だったからか、身体が自由に動かない。
そのため、サクラに手伝いをしてもらい、サスケはそこへと急いだ。