第24章 波の国・死闘
カカシは、再不斬に目掛けて雷切を放つ。
だんだんと霧が晴れ、目の前の様子にカカシは絶句する。
「お、お前…!!」
再不斬の前には、髪の色が銀に変わったリクが立っていた。
受け止めるつもりだったのだろうか、カカシの腕をがっしりと掴んでいる。
しかし、カカシの手は、リクの身体を貫通していた。
「リク…、どうしてこんな…!」
『…白の、為。』
何を言ってるんだと、目を見開く。
するとリクは血を吐き、微笑みながら目を閉じた。
髪の色が…普段の黒に戻っていった。
「ハハ…、お前の部下はバカだな。また、外したな。」
再不斬はリクごと切ろうとしたが、カカシはそれをギリギリで躱す。
そして、リクを横にして心音を聞く。
弱々しいが、まだ心臓は動いていた。
(よかった…まだ生きてる!だが、早くしないと…。)
そして、再不斬に向き合う。
しかし再不斬もまた、何かに動揺していた。
目線の先を辿ると、倒れた白の姿。
(あいつらが…やったのか?)
答えは出ない。
ただ、その衝撃で再不斬の動きが鈍っていることは確かだった。