第24章 波の国・死闘
「カカシ…お前の部下に、オルフェウスの奴らはいるのか…?」
「オルフェウス…?」
「…セイレーンの事さ。」
カカシはハッとする。
この班には"セイレーン"がいるのか。
答えは「YES」である。
しかしそれと、突然の心臓の痛みは何が関係があるのか。
再不斬も同じ症状のようだが。
できるだけ落ち着いて、再不斬の質問を返す。
「…それがどうした。」
「俺は霧隠れにいた頃、セイレーンの実験に関わった事がある。
…これは、通称"死の歌"。
この歌を、7分間聞き続けたやつは、心臓が潰れて、必ず死ぬ。
まあ、歌った本人も死ぬけどな。」
再不斬の答えに、冷や汗が流れる。
(リク…!何でこんな事を…。まさか、サスケに何かあったのか!?)
嘗て彼女は演習の際、サスケにクナイを向けた時に異常な程の力を発揮した。
今回も何かあって、自我を失っているのかもしれない。
「…じゃあ尚更、早く決着をつけなきゃならない。」
カカシは再不斬に向かって、走り出した。
一撃で決める。
狙いは心臓。
…歌が、止まった。