第23章 波の国・修行
『春野さんはさ、チャクラのコントロールが上手いんだから…。それをうまく利用できればいいんだけど…。』
「…でも、どうやって…。」
サクラと組手をしながら考える。
サスケには劣るものの、サクラの動きはセンスがいい。
アカデミーで組手をした時より、随分と強くなっている。
しかし、一発の力が弱いのだ。
『…筋トレとか、してる?』
「まあ、一応は…。」
そうは言うものの、筋力としてはリクに劣る。
どうしたものかと頭を悩ませる。
『性質変化…っていっても、何の属性持ちかわからないし…。』
力は足りず、性質変化もダメ。
悩みに悩み抜いた結果、1つ、サクラにぴったりな修行を思いついた。
性質変化は上忍でも難しいのだ、だからそれは置いといて。
力なら、加えることができる。
それも、サクラなら。
『春野さん、体術やろう。』
「…体術?私こんなにか弱いのに?」
『自分でか弱いって言うのか』と苦笑いをし、近くにあった岩に手を当てる。
『例えば、私が普通にパンチすれば…』
そう言って、思い切り岩を殴る。
それでも基礎能力が高いリクのことだ。
少しヒビが入り、サクラが驚く。
『…で、提案したいのが…!』
拳を握り、岩に当たると同時に拳でチャクラを爆発させる。
すると岩は粉砕された。
「……すごい。」
サクラは口を開きっぱなしで言う。
『チャクラコントロールが得意な春野さんなら、出来ると思うんだけど…』
「…やるわ。」
修行内容は、決まった。
そしてこの瞬間、サクラとリクによる秘密の体力・体術強化が始まった。