第23章 波の国・修行
ご飯を食べ、食卓でゆっくりとしていると、サクラが故意に破いてある写真を見つけ、尋ねた。
すると、イナリとツナミは激怒し、その場から出て行ってしまった。
「…なにか、訳ありのようですね。」
カカシの言葉に、タズナは俯く。
そして、この国の英雄の話を始めた。
その男は勇敢で、イナリも本当の父親のように慕っていたと。
そしてまた波の国の人々も、その英雄を慕っていた。
しかし、その英雄は、ガトーの手によって公開処刑されてしまったんだと。
『…なにそれ。ガトーってやつ気に食わないわね。』
腹が立ち、思わず心の内を声に出す。
するとナルトが立ち上がり、外へと歩いて行った。
「修行ならやめとけ。…チャクラの練りすぎだ。」
カカシがナルトを止めるが、ナルトは決して振り返らずに玄関へと向かう。
「…英雄はいるってことを、証明してやるってばよ!!」
出て行ったナルトに、カカシは溜息をつく。
「あいつ…空回りしないかな。」
『ナルトくんらしいですよね。…流石に忍者ですから、修行で死にはしないと思いますけど。』
「リク…まあそうなんだけどネ?先生は心配なわけよ。」
そういうカカシに、リクはニヤリと笑う。
そしてナルトの姿を見たリクは、密かに決意した。