第23章 波の国・修行
日も暮れ、今日の修行は終わりだ。
何度も言うが、ナルトとサスケは最後まで登りつつけた。
あれでこそ、体力おばけである。
リクは2人の体力が羨ましいと思いながらも、カカシに聞いた写輪眼の話を整理していた。
(私の写輪眼って、そう言う事だったのか。でも一体誰にもらったんだろう。)
見事カカシに騙され( 本人は騙された事に気付いていないのだが )、写輪眼は貰い物という結論を得た。
しかし、こんな便利なものをくれたのは一体誰なのだろうか。
それは、無くした記憶の中にいるのだろうか。
(いつかはお礼を言いにいけたらな。)
そう考えながら、ツナミの作ってくれた晩飯を食べる。
いつもはサスケと2人分、リクが作っている。
記憶があるうちだけだが、サスケ以外の誰かに作ってもらうなんて、初めてだ。
「いやー、超楽しいわい!こんなに大勢で食事するのは久しぶりじゃわい!」
『ツナミさん、美味しいです!』
「あらそう?ありがとうねー。どんどん食べて!」
『はい!』
そう言うと隣の男2人、サスケとナルトの「おかわり」という大きな声が響く。
しかし、そう言った本人たちは、吐いてしまった。
「吐くなら食べるのやめなさいよ!」
もっともなサクラの意見に、リクは大きく頷く。
「いや…食う!」
「我慢してでも食わなきゃ。早く強くなんなきゃならねぇんだから!」
2人の言い分に、苦笑いをするしかない。
「吐くのは違うぞ♡」というカカシの心の声が聞こえてきた気がした。