第23章 波の国・修行
カカシの部屋へ戻ると、ナルトとサクラがコソコソと話し合っていた。
『ねぇねぇ、ナルトくん、春野さん。さっきの叫び声、なんだったの?』
「カカシ先生のマスクを取ろうと思ってたのよ!なのにナルトー!もっと上手くやんなさいよ!」
なんて楽しそうなことをしてたのだ。
リクだって、カカシの素顔は見たい。
『今度は混ぜて』と頼むと、「もちろん」とサクラとナルトが答えた。
しばらく3人でワイワイやっていたのだが。
カカシが何やら考えている様子だったので、ナルトがカカシに尋ねた。
「どうしたんだってばよ、先生?」
「ん?ああ…。死体処理班ってのは、殺した者の死体はすぐその場で処理するものなんだ。
しかし、あの少年は、再不斬の死体をどう処理した?」
『……持ち帰った…。首だけ取れば、殺した証明は出来るのに。』
リクの頭に、嫌な仮定が立つ。
もしかして、もしかしたら。
「それに、追い忍の少年が再不斬を殺したあの武器…。」
「ただの千本…。まさか!」
サスケと目が合う。
そして、カカシの方を見ると、頷かれた。
「…おそらく、再不斬は生きてる!」
その言葉に、皆が驚愕する。
カカシの推測はこうだ。
死んだのは確認したが、あれは恐らく仮死状態になっていただけだと。
そして、自分より重い再不斬を連れ帰った事、武器が千本な事。
…あの少年は、再不斬を助けに来たんだと。