第22章 波の国・鬼人
「なるほど、本体を狙ってきたわけか。…が、甘い。」
そう言って、再不斬が手裏剣を掴む。
しかし、その下にはもう一つ、手裏剣がある。
影手裏剣の術だ。
しかしそれもまた、「やっぱり甘い」といって、躱した。
その発言に、サスケはニヤリと笑う。
(甘いのはあなたよ!)
リクは心で叫び、足にチャクラを集中させ、一気に再不斬の方へ跳んだ。
「ここだぁ!」
再不斬が避けた手裏剣は、変化していたナルトだ。
そしてナルトは、再不斬にクナイを投げる。
それは後頭部へとまっすぐ進み、避けざるを得ない再不斬は水牢の術を解いた。
…いや、ナルトに解かされた。
再不斬がよろめいたその隙を見逃さず、リクは一発、踵落としを食らわせた。
『ナイス!ナルトくん!』
「おう!…それにしてもリクちゃん、踵落とし好きだなぁ…。」
『だって、一番ダメージ喰らいそうじゃない?』
ナルトに笑って返事をすると、サクラの叫び声が聞こえた。
「ナルト!歌神さん!危ない!」
その声に振り返ると、今にも斬りかかろうとしている再不斬の姿があった。
(や、やばい!!)
それでもナルトに手を出させまいと、ナルトの前にかばうようにして立つ。
しかしその再不斬の攻撃は、水牢から脱したカカシによって、止められた。