• テキストサイズ

大切【NARUTO】

第22章 波の国・鬼人





「…リク!」


サスケを庇い、リクが再不斬の肘を受け止める。


「ほぉ、少しはできるやつがいるんだな。でも、甘い!」


『くっ…なんて、力なの…!』


リクは力負けして、肘を食らう。
そして地面に叩きつけられた後、踏みつけられていた。


(あの体格差だぞ…。幾ら何でも無理があるだろ…!)


この中で、今一番動けるのはリクだ。
それは、認めている。

しかし単純な力比べだと、大人と子供、男と女。
力の差は歴然なのに、リクはサスケをかばったのだ。

サスケは血を吐く彼女に動揺する。
しかし、彼女はニヤリと笑った。


『血霧の里…?鬼人?知らないわよ、そんな自慢話。
でも、一つはっきりしてることがある。
…あなたは私達に勝てない。』


彼女の真意が分からず、ただ立っているだけ。
そんな自分に、嫌気がさした。


「どういう事だ?」


再不斬の質問は、サスケが思っている事と同じ。
それにリクは笑ったまま答えるのだ。


『仲間を大切にしない奴は、クズよ。だから、仲間を切った霧隠れの忍には…あなたには!木の葉の忍は負けない!!』


「はっ…。笑わせるな。死ね。」


再不斬はリクを踏みつける力を強める。
そしてリクは、悲痛の声を上げた。

さらに今、再不斬は刀に手を掛け、リクは殺そうとしている。


(…何やってんだ、俺。)


リクは、カカシの想いをしっかり受け止め、仲間を守ろうとしている。
あれだけリクが戦ってるのに、ただ突っ立ってるだけか?

また、あの日のように、大切なモノを守れずに立ち尽くすのか?


(…違うだろ。)


サスケは覚悟を決めた。



/ 572ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp