第22章 波の国・鬼人

「そこかぁー！！」


もう一度ナルトが手裏剣を投げる。

そしてまた、ナルトはサクラに怒られているのだが、カカシとリクはその場を確認しに行った。

本気かマグレか分からないが、ナルトが手裏剣を投げた所は、正に何者かの気配を感じた場所だったからだ。


『…うさぎ？』


感じたのは、うさぎの気配なんかじゃない。
もっとこう、恐ろしい感じの…。


「あれは、雪うさぎだ…。今は春、普通なら茶色なんだが、白い毛色は冬の色…。室内で飼われていたな。」


『変わり身用、って事ですね。』


「正解だ。…早速お出ましか。」

カカシとたどり着いた答えは同じだったようで、リクはコクリと頷く。

刹那、背後から凄まじい殺気を感じた。


「全員伏せろ！！！！」


カカシの掛け声に、全員が反応する。
そして、頭上に大きな剣が通り過ぎ、幹に刺さった。

ハッと、依頼人かつターゲットになっているタズナを確認する。

…サスケがしっかり守ってくれていた。


(ナイス！サスケ！)


心でグッジョブと親指を立てて、殺気のする方へ顔を向けた。