第22章 波の国・鬼人
霧の中、手漕ぎの船で波の国へと上陸した第七班。
ナルトは先ほどサスケにビビりと言われたからか、闘争心を剥き出しにしている。
「そこかぁ!!」
思い切り草むらに向かって手裏剣を投げる。
それに驚いて、リク以外はその方向を見る。
『…いや、気配なんてしないけど。』
気配がしたら、リクだってわかる筈。
なのに、それがないんだから嘘に決まってる。
「フッ…。なんだネズミか…。」
「…って、何カッコつけてんの!!
そんなとこ、初めから誰もいやしないわよ!」
「コ…コラ!頼むから、お前がやたらめったら手裏剣使うな…。マジで危ない!」
「コラちび!紛らわしいことすんじゃねぇ!」
もう、恒例になってきたサクラとカカシのつっこみ。
そして、今はさらにタズナもだ。
「むっ!あそこに人影が見えたような…」
如何にかして敵を見つけたいらしいナルト。
その姿に苦笑していると
…何かの気配を、感じた。