第3章 外へ
『「ただいま!」』
勢いよく玄関に入ると、ミコトが笑顔で迎えてくれる。
「おかえりなさい。イタチも任務ご苦労様。あら!泥だらけじゃない、お風呂にはいってきなさい。」
『母さん、外は久しぶりだったけど、そんなに変わってなかった!けどね、隣の家がね…』
ソラは興奮してひたすら話しかけていたが
「後でゆっくり聞いてあげるわ」と、ミコトは笑顔で答え、風呂へ急かした。
ご飯もみんなで机を囲んで食べた。
初めのうちは、慣れずに、少しばかり苦労した。
しかし、1年以上共に暮らすと、よそよそしさもなくなり、本当の家族のようになっていた。
時の流れは凄いなと、思わされる。
「ソラも今日から外へ出た。だからお前達に約束してほしいことがある。」
真面目な声色のフガクの一言で、家族全員は箸を置いた。