第21章 波の国・出発
「ねえ、先生。波の国にも忍者っているの?」
サクラがカカシに尋ねると、カカシは丁寧に答えた。
波の国は忍者がいない事、そこから発展して、忍五大国の話。
火影はすごいんだぞという話まで。
まあCランク任務だから、忍者との戦闘はないだろうと、カカシは笑う。
そして、サクラはそれを聞いて安心していた。
…しかし、本当にそうだろうか。
リクはそばにある水たまりを発見し、そう疑問に思った。
(水たまり。最近雨なんて降ってないのに…?まさかね。)
ちらりとサスケを見ると、同じことを思った様で、視線が交わる。
『…カカシ先生、あの…』
リクが水たまりについて尋ねようとした時、カカシが鉄線で縛られた。
「な、なんだぁー!?」
『…やっぱり!!』
こんな晴れの続く日に、水たまりなんて出来るわけない。
やはり、敵襲だった。
忍者だ。
ナルトやサクラ、そしてタズナが驚いていると、カカシを縛った奴らは「一匹目」と呟き、思い切り鉄線を引っ張った。