第20章 サバイバル演習
「んー、リク。本当に何も覚えてない?」
『え、はい、何も…』
リクの答えにカカシは顎に手を当てる。
(…サスケに危害が加わりそうになると、あーなるって事でいいのかな。反射的だった…って事か。)
うちは一族の血を引くリクだ。
封印された記憶の中に、サスケとの何か特別な記憶があるのだろう。
そして、本能が"サスケを守れ"と命令したのだろう。
『先生…、あの。』
心配そうに顔を覗くリクに、にこりと笑って見せた。
「いや、何でもないよ。それより、3人を見てみろ。」
そう言って、カカシは話をそらすべく、指さす。
「サスケとサクラが、ナルトに飯を食わせたら合格だ。」
『仲間を大切にする事は重要だけど…。でも先生は食わせるなって…。』
そうリクが話した時、サスケがナルトに弁当を差し出したのが見えた。
それに吊られてサクラも差し出す。
「…合格だ。リク、行くぞ。」
『…?』
訳が分からないと首をかしげるリクを連れて、丸太の元へ行った。