第20章 サバイバル演習
しばらくの沈黙の後、それを破ったのはカカシだった。
「んー、まあ、ちょっとしたアクシデントはあったが、話を進めるぞ。」
そう言って、カカシは石碑の話を始めた。
それは英雄…、つまりは殉職した忍者達の名前が刻まれているのだと、教えられた。
俺もそこに名を刻むと騒いでいたナルトも、その事実を聞かされ、黙る。
「これは、慰霊碑だ。ここには、俺の親友の名前も刻まれている。」
カカシの話が終わり、しばらくの沈黙の後、カカシは振り返り言った。
「…お前ら、最後にもう一度だけチャンスをやる。
但し、昼からはもっと過酷な鈴取り合戦だ!
挑戦したい奴だけ、弁当を食え。…但しナルトには食わせるな。」
『え?』
リクが反応するが、カカシは話を続ける。
「ルールを破って、一人昼飯を食おうとした罰だ。
もし食わせたりしたら、その時点でそいつを失格にする。
此処では俺がルールだ、分かったな?
……リクは、俺と来なさい。」
『…え、あ、はい!』
森へと姿を隠すカカシを、リクは追いかけ、その場を去った。