第20章 サバイバル演習
『よっしゃっ…!』
カカシが先程リクが仕組んだ糸に引っかかった。
その糸に、先程の葉についたの火が移り、燃え広がる。
『葉っぱは水分含んでるので、直ぐには燃え尽きないんですよ?先生!』
先ほどの葉も、豪火球も、今この時に火を糸に引火させる為だけの物。
いわゆる準備で、…ここからが、勝負。
「まずい!」
カカシが脱出を図るが、絶対に逃さない。
印を結び、カカシに左の手のひらを向ける。
本来口から放つ技だが、ここはリクのオリジナルだ。
そして左手に風属性のチャクラをため、一気に放出した。
『風遁、真空波!』
吹き荒れる暴風に煽られ、炎の威力が増す。
そして、完全に糸に燃え移り、爆発を起こした。
『火遁と、風遁だから…。炎風の舞ってとこね!』
「いやぁ、見事だよ。サスケよりもいい線いったんじゃない?」
後ろから声がかかり、驚きで目を見開く。
…完全に決まったと思っていたのに、カカシが後ろに立っていたのだ。
そして頭にカカシの手を乗せられる。
『う、うそ…!』
渾身の一撃だったのに、無傷だなんて。
さすが上忍だと、改めて思った。