第20章 サバイバル演習
先ほどナルトと話している時に、火遁の術が見えた方へとリクは走った。
火遁使いと言ったら、サスケだ。
そして、その現場へ到着すると、案の定サスケがいた。
『…サスケ。先生に術使わせたの…。』
「…うるさい。」
サスケは、首から下が地面に埋まっていた。
忍術を使わせるほど追い込んだサスケを褒めたつもりだったのだが、彼にはそう伝わらなかったようだ。
『サスケ、一緒に鈴取りに行かない?私達なら取れると思うんだけど…。』
「…ここから出るには時間がかかる。先にカカシとやってみろ。」
『もう…。分かったわよ。じゃあ、そこから出るの手伝うからさ、一緒にいこ?』
「大丈夫、俺一人で抜け出せる。」
サスケにさえ、遠回しではあるが断られてしまった。
まさか、まさかサスケに断られるとは。
ちょっとだけ、涙が出た。
『…サスケのバカ。今日の晩御飯は納豆だけにするからね。絶対するからね。あと、大量の砂糖をご飯に混ぜてやるからね。』
「…わかった、抜けたらすぐ行く。だからそれはやめてくれ。」
まあ、手伝っていたら時間がかかるというのは正論だ。
流石に、一回もカカシに会わずに終わる方がどうかとも思う。
(…こうなったら、仕方ない。一人でやれるだけやってみよう。)
そう思い、リクはカカシの気配を探り、カカシの元へと向かった。