第20章 サバイバル演習
『…一人一人行っても、絶対に鈴は取れない。取り敢えず、みんなを探そう。』
リクはそう思い、動き出す。
カカシは強い。
一人で立ち向かってはダメだ。
四人で協力したらまだ可能性はあるはず。
しかし、カカシは必ず一人は落ちると言っていた。
なんたって、鈴は3つしかない。
…という事は、全てが丸く収まるためには、次にすぐに卒業できるサスケかリクが落ちるべきだ。
けれど彼の為には、サスケを忍者にするほうが先決だ。
『…私が落ちるか。』
そうと決まれば、話ははやい。
早速行動をはじめ、しばらく探していると、桜色の髪の女の子が走っていくのを見つけた。
『えっ、と。春野さん!』
名前を呼ぶと、サクラは振りかえる。
…が、ものすごく不機嫌そうな顔で、何だと目で訴えられた。
『あ、あのね?鈴、一緒に取りに行かない?ナルトくんとサスケも誘おうと思うんだけど…。』
「ごめん!私はサスケくんを探さなきゃならないの!
それに、みんなで取りに行ったら鈴の取り合いよ?
歌神さんって、意外と頭悪いのね。」
『いや、そうじゃなくて、えっと…』
作戦を伝える前に、もうサクラは行ってしまった。
『…ナルトくんとサスケを探そ。』
リクはがっくりと肩を落とし、二人を探すために、また森へと走っていった。