第19章 演習前に
『…何か困った事でもある?』
ベッドで横になったサスケの隣に寝転がり、やけにため息を吐く理由を問うた。
すると、またしても大きくため息をつく。
『そんなにため息ついちゃ、幸せ逃げるよ?』
「お前のせいだろ。」
そう言われても、思い当たる節が無いので、『ふーん』と返すと、舌打ちされた。
その後の沈黙に耐えかねて、リクは本当の思いを話し始めた。
『…なんで今日一緒に寝よって言ったかっていうとね。
もし、忍者になれば、忙しくなって、ご飯食べたり、話したりする時間減ると思って。
なんか悲しくなっちゃって。』
「そんなことねぇよ。今まで通りだ。」
本音を言うと、サスケは先程までの不機嫌な顔から一転、微笑んでいた。
『そっか…、そうだよね。』
優しく頬を撫でてくれるサスケの手を取り、微笑み返す。
サスケの暖かい手が心地よくて、そのまま夢の中へと落ちていった。
やっぱ、サスケは安心する。