第19章 演習前に
リクは寝る準備と、明日の用意をする。
そしてすぐに、サスケの家へ戻った。
しかし、部屋には誰もいない。
『おーい、サスケどこ?』
少し大きな声を出すと、風呂の方から声が聞こえてきた。
「忍者だろ、気配ぐらい探れ。得意なくせに。お前はバカか。」
そう悪態をついて出てきたサスケの姿に、なぜか胸が跳ねる。
先ほどまで風呂にいたようで、顔は火照っている。
黒い髪が水に濡れて。
……めちゃくちゃカッコよく見えた。
『いつもいつも…。バカは余計よ。』
リクは真っ赤な顔をサスケから逸らした。
(なんで、こんなに顔が…。しかも、さっきから心臓がうるさい。
……かっこいい事ぐらい、知ってたじゃない。)
リクは、自分のとった行動に、疑問を持ったのだった。