第18章 第七班
「ちょ、待つってばよ!リクちゃん!記憶を取り戻すって一体…」
ナルトの質問に先に反応したのはサスケだった。
「おい、要らない事話すな。」
『良いのよサスケ、いつかは言わなきゃいけないし。』
サスケは不満そうだったが、リクが言うなら仕方がないと、それ以上制止しなかった。
「え…歌神さん、記憶がないの…?」
サクラが改めて質問してきたので、素直に答えた。
『うん。私がアカデミーに編入した日あるでしょ?
あの日が、木の葉に来て二日目でね。
木の葉に来る前の記憶がないのよ。』
そういうと、ナルトとサクラは可哀想だと目を向けてきた。
『記憶がなくても、たまに頭痛がするだけで、不憫な事はないの!
だから可哀想とか思わないで?いつも通り接してほしい。』
「うーん、分かったってばよ!何がどうあれ、リクちゃんはリクちゃんだ!」
『フフッ、ナルトくん、ありがとう。あ!今度、一楽連れてってね!』
もちろんだってばよ、と言うナルトと拳を合わせた。
「んー、リクちゃん。俺、一応担当上忍だし?
火影様から君の事は大体聞いているから、安心してよね。
信頼してくれて大丈夫だから。」
そう言ってカカシは近寄り、リクの耳元で囁いた。
「…セイレーンってのも火影様に聞いた。
だから、警戒しなくて大丈夫だーよ。
勿論これを知ってるのは火影様と俺だけだから。」
リクは驚きカカシを見たが、「まっ、担当だしね」と笑うので、ありがとうございますと、笑い返した。