第17章 お揃いと事故
リクとサスケは集合時間を知らせるため、残りのメンバーを探していた。
2人で歩いていると、桜色の髪の女の子がベンチに座っているのを見つける。
『あ、春野さん…。』
「そろそろ集合だ、行くぞ。」
声をかけると、サクラはリクを一度睨んだ。
その後に、リクはいないかのように、サスケにハートを飛ばした。
「もう!サスケくんたら。シャイなアンチクショーなんだから!心の準場はできたァ?私はもうバッチリなんだけどなぁ!」
キャーっと声を上げるサクラをみて、リクは『ああ、ナルトくんか』とボソッと呟いた。
対してサスケは、サクラの言葉を全無視して、「ナルトのヤローはどこだ」と尋ねたのだった。
「ナルト?ナルトなんてほっとけばいいじゃない!
サスケ君にいつも絡むばっかりでさ!
やっぱりまともな育ち方してないからよ、アイツ!」
サクラはナルトの悪口をつらつらと述べた。まだ口は止まらない。
リクは少しサクラの発言に苛立ちを感じた。
(まともな育ち方って何?
初めから親がいない気持ち、あなたに分かるの?
誰にも相手にされず、自分を見てもらおうと必死なナルトくんの何が分かるの?)
親がいない気持ち、何故かそれがよくわかる。