第17章 お揃いと事故
「…ホラ!あいつ両親いないないじゃない?
いつも一人でワガママしほーだい!
私なんかそんな事したら親に怒られちゃうけどさ!」
その、言葉は許せなかった。
サスケとリクにとって、「一人」はNGワードだ。
孤独がどれほど怖いものか、特にサスケは知っている。
リクは言い返そうとしたが、隣から冷たい空気が流れてきたことで、口を結ぶ。
……サスケだ。
「…孤独。親に叱られて悲しいなんてレベルじゃねーぞ。」
オロオロするサクラを、リクはじっと見つめた。
これからサスケが言おうとしている事は分かった。
ナルトも、サスケも独りだった。
そしてまた、リクも。
だから、酷いかも知れないが、庇おうとも思わなかった。
「お前、うざいよ。」
その言葉に固まるサクラを横目で見て、先に歩くサスケの後をついていった。