第17章 お揃いと事故
サスケはリクを抱きしめて、背中をさすってやった。
するとリクは少しずつ落ち着き、暫くすると、規則正しい寝息を立て始めた。
たまにリクが昔の事を思い出しかけて、頭痛と過呼吸を起こす事は分かっていた。
しかし最近減っていたはずなのに…。
一体何が原因で、今回記憶が戻りかけたのか。
そんなこと、サスケが知れるはずもなくて。
リクが目を覚ませば、思い出しかけていたことも全て、スッキリと忘れているのだ。
結局答えは分からず、小さく溜息をつく。
そして近くの椅子を何個か並べ、その上にリクを寝かせた。
暫く目を覚ます様子はなかったので、サスケは弁当の続きを食べ始めた。
(こいつの記憶は、誰に奪われたんだ…)
そんな事を考えながら、暫く空を見上げた。