第17章 お揃いと事故
「あ、悪りぃ悪りぃ!」
ナルトの背中を、前に座っていた生徒が押した。
『…………え?』
押された反動で…
ナルトとサスケがキスをした。
サスケガールズからは"ガーン"と聞こえてきた気がした。
「な、ナルトくん…」
『これは、事故ね。うん。夢かな。』
ヒナタと向かい合って、互いに頬を引っ張りあった。
『い、いひゃいね…』
「う、うん…」
夢じゃなく、現実に。あの仲の悪い2人が。やっちまった。
「てめ…。ナルト、殺す…!」
「うげぇぇぇ!口が腐るぅぅぅ!」
まるで病原菌でも食べたかのような反応。そこにサスケガールズ達が立ちはばかる。
「ナルト、あんたウザイ。」
そのサクラの一言から合図となり、ナルトは、ぼこぼこにされていた。
ナルトの様子を眺めていると、サスケが振り向き、目があった。
「今の、見たか」と、目で訴えている。
リクは『バッチリよ』とウインクして返すと、サスケはギロリと睨んで前を向いてしまった。
「さ、サスケくんも、ナルトくんも災難だね…」
『そうだね、サスケもナルトくんも初めてだったりして。ファーストキス取られちゃったね、ヒナタ。ふふっ。』
「も、もー!リクちゃん!変な事言わないでっ!」
ヒナタを十分にいじり倒し、リクが笑うと、ヒナタは顔を赤くした。