第17章 お揃いと事故
想定外の商店街の人から多くの声をかけられた。
サスケが何もしなくても、全てリクが笑顔で対応してくれる。
お陰げなんとかその場を切り抜けたと思えば、次はリクによる爆弾投下だ。
(…ったく。こっちの気も知らねぇで。)
到底自分の言った言葉にそんなつもりはないのだろう。
呑気なことに、隣の彼女は鼻歌を歌っている。
その姿に、サスケは大きくため息をついた。
リクは思いを良く口に出す。
『サスケが好きだ。』と。
しかし、彼女の言う"好き"は、みたらし団子が"好き"と同じで、サスケのそれとは違う。
サスケの" リクが好き "の意味を、彼女が自然に気づいてくれる事を願っていたのだが。
いかんせん彼女はそういう事に鈍い。
はぁ。とまた1つため息をついて、また後でなと別れた。
同じ目的地に関わらず、一度アカデミーの前で別れるのも、あの煩いいじめっ子女子からリクを守る為。
それも今日で終わりだ。
(チィ、調子を狂わされる…)
リクの事になると、自分がかなり過保護になる事は、最近わかってきた。
そんな自分の行動に舌打ちをして、集合教室へ向った。